医療法人啓林堂クリニック 泌尿器科皮膚科 福岡県福岡市早良区原8-2-26 電話092-873-7877

前立腺肥大症の治療

医療法人 啓林堂クリニック泌尿器科皮膚科 福岡市早良区原8-2-26


前立腺肥大症の治療は大きく分けて、内服薬、温熱治療、手術があります。それぞれについて解説します。

内服薬による治療

前立腺肥大症の基本的な治療法で、様々な内服薬があります。症状や状態によって使い分けています。

●α(アルファ)遮断薬

  • 膀胱の出口付近から、前立腺部の尿道にかけて自律神経(交感神経α1)が分布しています。この遮断薬を用いると、排尿時の尿道が緩んで排尿が楽になります。
  • 高齢者で動脈硬化が強い方に低血圧を起こす可能性がありますが、一般的に副作用が少なく、効果発現が早く、長期連用可能な薬剤ですので、広く用いられています。
  • 前立腺の縮小効果はありません。

●ホルモン薬

  • 男性ホルモンを抑制することによって、前立腺の縮小が期待できる薬剤です。
  • 効果発現には数週間から数ヶ月程度かかります。 男性ホルモン抑制による副作用が見られる場合があります。

●生薬、漢方薬

  • 古くから使用されている薬剤で、植物エキスなどの製剤があります。
  • 前立腺のむくみをとる作用があるといわれています。
  • 副作用はあまり心配ありませんが、効果発現は緩徐で、長期間の服用を必要とします。

●抗コリン薬

  • 前立腺肥大症の刺激症状(頻尿や切迫感など)を緩和する目的で使用することがあります。
  • 排尿障害を悪化させたり、残尿の増加を来す場合があるため、補助的かつ慎重に使用する薬剤です。肥大の程度が強い方や、すでに残尿が見られる場合などにはかなりの注意が必要です。

前立腺温熱治療

  • 当院では、日帰り治療としておこなっている方法です。
  • この方法は内服治療と手術治療の中間に当たるものです。
  • ホームページ左の目次ボタン”日帰り手術”に具体的な方法を説明をしていますので、ご覧下さい。

手術

内視鏡手術 (TUR-P)

  • もっとも一般的な手術は、経尿道的前立腺切除術(TUR-P)という方法です。
  • この方法は、下半身麻酔をかけた後、専用の内視鏡機械を尿道より挿入、前立腺部尿道まで進めます。尿道は周囲の前立腺によって圧迫を受け狭くなっていますので、これを尿道内側よりループ状の電気メスで削って尿道を拡げます。
  • 前立腺の大きさと切除量によって、手術時間が変わってきますが、おおむね1時間程度です。術後より数日間は専用の尿道カテーテルを留置します。直接切除をするので、治療の効果としては、内服薬などより確実です。施設にもよりますが、一般に1週から2週間程度の入院が必要となります。
  • 合併症として、手術時や術後の出血がみられることがあります。術後感染や尿道に傷が入ると、後で尿道狭窄症を起こすことがあります。勃起にはあまり影響はないと思います(時々ある)が、逆行性射精は、多くの方にみられます。逆行性射精とは精液が外にでずに、逆流して膀胱内へ入るものです。後で尿に混じってでてきます。

開腹手術

  • 前立腺が大きい場合や、出血が予想される場合は、前述のTUR-Pではなく、開腹手術が行われることもあります。恥骨後式、恥骨上式などの術式があります。下腹部を横(あるいは縦)に切開します。前立腺の肥大部分をくり抜く手術です。大きさにもよりますが1-2時間程度の手術時間です。
  • なお前立腺の手術といっても前立腺がんの手術とは全く異なります。術後数日間のカテーテル留置が必要となりますが、術後の回復は比較的早いと思います。

Q&Aに戻る